『天気の子』の感想!(ネタバレあり)『君の名は。』との比較と時系列についても

どうもiwakoです。

少し遅いですが、アニメ映画『天気の子』を見てきたので感想を書きたいと思います。

『君の名は。』で大ヒットした新海誠監督の新作ということで期待せずにはいられません。

新海誠からしても『君の名は。』を超えなければいけないというプレッシャーはあったのではないでしょうか。

新海誠は公開前のインタビューで「多くの人の価値観が対立するような作品に仕上げた」と語っていました。つまりはあえて賛否両論あるような話を作ったということです。

僕からすればそれは『君の名は。』の壁が厚すぎて予防線を張っているのではないかと思ってしまいました。新海誠好きなんですけどね。そして実際僕も見に行って、他の感想を除いたら結構賛否両論でした。

それが新海誠の思惑通りなのか分かりませんが思ったより!です。

僕は元々新海誠の作品が好きで昔から見ていますけど、この作品は、もちろん素晴らしい部分もあったし面白い・・・だけど新海誠の今までの作風からすればとても中途半端な作品だと思いました。

ネタバレ含みますのでご注意ください。

 

天気の子

映画『天気の子』スペシャル予報

 

あらすじ

高校生である森嶋帆高(もりしま ほだか)は家にいることが息苦しくなり、家出して東京に行きます。

生活するためにアルバイトをしようと思いましたけど学生証を持ってない帆高はどこも受け入れてくれませんでした。

どこにも行く当てもない帆高は、フェリーの中で知り合ったフリーライターである須賀圭介を訪ねて住み込みで仕事をさせてもらいます。仕事内容はオカルト雑誌を作っていて、帆高は記事を書くためにいろんなとこに取材をして仕事の経験を積みます。

そんな中、「100%の晴れ女」と噂されるオカルトを調査しに取材して回ります。

 

それが祈ることで天気を晴れにできるという不思議な能力を持っている、天野陽菜(あまの ひな)だったのです。

 

2人は出会い、「晴れ女」というビジネスとして活動していきます。

 

リアリティのある街並み、背景は素晴らしかった

あらためて言うことじゃないですけどね。さすが新海誠の映像は素晴らしく綺麗でした。

建物や機械、背景はもちろん、細かいところで花火が打ち上がった時の硝煙や車のヘッドライト一つ一つにいたるところまでリアルで美しく表現されていました。

何よりすごいと思ったのは、この作品のテーマでもある「雨」ですね。傘や窓に当たった時の表現や、地表に落ちた時の水たまりの波紋、激しく打ち付けるような雨の跳ね返る様子、雨が弱くなるとだんだんと雨が細くなっていく感じ、視認できないくらい細い雨の場合は水面に映る波紋だけで表現したり、あらゆる場面で「雨」に対する強いこだわりを感じました。

僕、雨なんてイラストで表現できないですからね。だって透明じゃないですか。どうやって描くの?表現するにしても線をたくさん描くだけですもん。プロに言わせりゃ「こんなの雨じゃねえ!」って言われて終わりですよ。僕のスキルの問題か。僕の話なんかどうでもいいか。

あと『君の名は。』と比べることになりますけど。『君の名は。』でも東京がでてきます。『君の名は。』の東京は三葉がカラフルで美しい東京をイメージしていました。でも『天気の子』の東京は夜の歌舞伎町、ラブホの雰囲気、廃墟ビルなど妙に生々しさがある裏の東京の姿を見せています。

代々木や新宿もどこか儚げで冷たく感じました。帆高が作中で「東京怖え」と言ってましたけど僕は「東京行きたくねえ」ってリアルに思いました。

帆高達の現状置かれている状況と照らし合わせての描写なのかもしれませんけど、もしくは帆高から見た東京がこの貧困さを表しているんですかね。冷たく見えるのは雨のせいもあるかもしれませんけど。

 

「銃」と「雨の能力」が非現実的すぎてついていけない部分があった

僕の理解力のなさかもしれないですけどね!

いやファンタジーな世界観ってのはいいんですけど、ここまでリアルを追求しておきながらこの物語には「銃」と「雨の能力」という非現実的な要素が2でてきます。それが良くも悪くも際立っていて、リアルな東京の世界観とギャップがありすぎたんですよ。

 

銃について

銃のなにが非現実なのか。

銃は帆高が物語の序盤にマクドナルドのゴミ箱の中からたまたま見つけて所持します。こんなことありますかねえ。見つけるならまだしもそれを後生大事に持っておくなんて・・・。

最初は物語におけるキーアイテムだとばかり思ってましたけれど全くそんなことはないです。

は帆高の決意の表れとして書かれているだけです。

しかも2度銃を発砲します。1度目は陽菜を助けるために、風俗の勧誘をしていたスカウトマンにキレて発砲します。されに銃を所持していることが警察にバレて帆高は指名手配されてしまいます。

帆高を住まわせていた事務所にも警察が事情聴取に来たりして、メインキャラクターを巻き込んでの逃走劇が始まります。

カーチェイスもあります。見応えはありましたけどこの逃走劇は物語の核心に触れる部分、晴れにする能力となんら関係ありません。

問題は物語終盤、ここが一つの賛否両論ポイントになってくるのですが、廃墟ビルの中でお世話になった須賀への発砲です。当たらなかったからよかったものの「それはいかんだろ」と思ったのは僕だけでしょうか。「決意」を描きたいのであればもう少しいい方法があったのではないかと思いました。

 

晴れにする能力について

そもそも陽菜が晴れ女になった経緯は、病気だった母の病室で外から光が指している場所を見つけます。陽菜はその場所でま「た青空の下を母と一緒に歩きたい」と願い、鳥居をくぐることで雨をあがらせ晴れにできる能力を手にしました。

序盤、「晴れ女」についての取材に応じた占い師が「今は天の気のバランスが崩れているから晴れ女や雨女が生まれやすい」と語っていました。この時点ではなんのこっちゃと思いました得れど、物語中盤、晴れ女とは昔から「天気の巫女」として伝えられてきたことが劇中で明らかになります。

作品内では東京で異常気象が続いており、雨が降り続いています。まさに占い師が言っていた天の気のバランスが崩れている状態です。

天気の巫女の役割は、「天気の治療」をするということ、そして「人柱」となることで異常気象を収めてきたと言うのです。

だいぶスケールのでかい話になってきてますね。急に「人柱」って単語がでてきたから戸惑いました。

 

一つ気になったのが作中で警察から逃げ惑う中で陽菜が祈りによって雷を落としてトラックを炎上させたんですよね。

え?そんなこともできるの!?って思いました。あれはやりすぎかなあと。

まあ天気の巫女ということなので雨だけではなく天候そのものを操れるのかもしれませんが・・・。

天気を操る能力とかバトル漫画だったら結構強キャラですよね。

 

「天気の治療」をしていく中で、陽菜が能力を使うごとに体の一部が消えていってしまいます。

 

ある夜が明けると陽菜の姿は消えて東京は再び太陽の光を浴びることになりました。自らを犠牲にして雨が降り続けるという異常気象を止めたのです。

 

何が正しいのかを考える物語

この作品にはいろんな正しさがあります。

陽菜の姿が消えた後、天気の巫女になるきっかけになった廃ビル屋上に行けば陽菜に会えると信じ帆高は走り出します。結果として帆高は鳥居をくぐった瞬間意識を遙か上空に飛ばされ陽菜に会うことができます。そして「二度と晴れなくていい!陽菜がいい!この世界は狂ったままでいい!」と陽菜の手を取ります。

ヒロインの消滅か世界かを天秤にかける物語、普通であれば世界の方が大事ですが、帆高は一貫して自分の正しさを貫き通します。雨が止むことで世界中の人々は喜びます。それは帆高も承知の上ですけどあえて間違った正しさを実行します。

逆に陽菜は自分が消えることで世界は救われるという合理的な正しさを見せました。

他の大人達もそう、警察は拳銃を所持しているであろう子供を追うのは当然のこと、フリーライターである須賀が帆高を説得し「警察に事情を説明しよう」と廃ビル屋上に行こうとした帆高を制止したのも自分なりの信念に基づいた行動だったと思います。

 

3年後、帆高と須賀が再開したときの沈んでしまった東京の現状を指して「世界なんてさ、どうせ元々狂ってんだから」という須賀のセリフから、その世界の在り方も一つの正しさなんだと考えさせられます。

 

自分にとって何が一番正しいことなのか・・・『天気の子』はそんなメッセージ性が感じられました。

 

最終的に東京は沈むがハッピーエンドなのか?

帆高の間違った正しさによって陽菜を取り戻したで東京は雨が降り続けた世界になってしまいます。そして3年後には東京の3分の1が沈んでしまったと判明します。

ヒロインは助かったけど世界は滅亡したみたいな終わり方です。僕が冒頭でこの作品を中途半端と言ったのはここなんですよね。前作の『君の名は。』は紛れもなくハッピーエンドでした。『君の名は。』が大ヒットしたから今作も大衆向けに作らなければいけない、でも自分の好きなものも作りたい。

そんな思いが交差してこの物語ができたんだと思いますけどもうなんだろ、僕みたいな凡人には新海誠の意図が分からないよ~!どこまで計算して作っているのか。

凡人からしたらストーリーそのものは『君の名は。』にだいぶ引っ張られてるんですよね。

  • ボーイミーツガール
  • 大雨と隕石
  • 過去を変える瀧と未来を変える帆高
  • 時が経ち主人公とヒロインが再会

違うっちゃ違いますけど似てるっちゃ似てますよね。大雨が降るのと隕石が降るのとでは規模が違いすぎますけど。あれ?規模小さくなった?

それに加え雨の描写は『言の葉の庭』で見たし、世界かヒロインかの選択は『雲の向こう、約束の場所』に似ています。『天気の子』は新海誠の集大成だ!と言えば聞こえはいいですけど過去作のバッドエンド感と『君の名は。』のハッピーエンド感が混じって見終わった時はすごいもやもやした気持ちになりました。

 

帆高と陽菜が再開したとき帆高が「僕たちは、大丈夫だ」と言っていましたけれど、

え?東京沈んでるから全然大丈夫じゃないけど?と思ってしまったんですよね。非常に申し訳ないですけど。その時はね。

 

でもよく考えるといろんな「大丈夫」が込められているんだと思います。

 

RADWIMPSの「大丈夫」という曲も非常にリンクしていてよかったです。

君を大丈夫にしたいんじゃない 君にとっての「大丈夫」になりたい

家に帰ってからもう一度この曲を聴き直したら鳥肌が立ちましたよ。家に帰って始めて「大丈夫」の意味を考えさせられました。

 

『君の名は。』からのゲストキャラクターと時系列

『天気の子』には『君の名は。』からのゲストキャラクターが登場します。登場キャラと登場シーンは以下の通り。

『君の名は。』のキャラと登場シーン

立花瀧

「晴れ女」の依頼主である立花冨美の孫として登場。結構出演シーンが多いです。

成長した姿になっていますが、『君の名は。』で三葉と再会した時よりは若い感じです。

 

宮水三葉

帆高は陽菜の誕生日プレゼントを買いに行くシーンでアクセサリーショップの店員として登場します。

セリフはありますがちょっとしかでてきません。でも髪には赤い組紐が結ばれているので分かりやすいかと思います。ちなみに名札にMIYAMIZU(宮水)と書かれていたのでまだ結婚していないことが分かります。

 

勅使河原克彦(テッシー)、名取早耶香(サヤちん)

帆高と陽菜が「晴れ女」の仕事で訪れたフリーマーケット会場にて観覧車に乗ってデートしている2人の姿を見つけることができます。

 

宮水四葉

陽菜の犠牲によって東京が晴れていくシーン、青空を見上げる女子高生たちの一番手前にいます。一瞬なので見つけるのは難しいかも。

 

『天気の子』との時系列は

さて、『君の名は。』のキャラクターが登場した事から『天気の子』との時系列も気になりますよね。

『天気の子』には『君の名は。』でもでてきたオカルト雑誌、「ムー」が登場します。「ムー」の中身で一瞬だけ「彗星が落ちた日」というページがでてきました。これによって『天気の子』の世界でも『君の名は。』の舞台である糸守町に彗星が落ちたことを匂わせています。

両作品にでてくる雑誌やカレンダーの日付から時系列順に並べ替えると、

2013年 糸守に彗星が落ちる(君の名は。)
2016年 瀧が糸守町に行く(君の名は。)
2021年 帆高と陽菜が出会う(天気の子)
2022年 瀧と三葉が再開する(君の名は。)
2024年 帆高と陽菜が再開する(天気の子)

となります。

しかし待ってください。『天気の子』で帆高が陽菜を救い出してからの3年間は東京に雨が降り続いていて、2024年には東京の3分の1が沈んでしまったと描写があります。

でも『君の名は。』本編で瀧と三葉が再開した時には桜が舞い散り晴れていました。

あれ?矛盾していませんか?

で、この件については3つの説に分かれると思うんですよ。

 

  1. 東京は異常気象に見舞われていたので瀧と三葉が再開する日だけは奇跡的に晴れた
  2. 帆高が陽菜を取り戻したことによって世界の在り方を変えた(本来の天気を取り戻さなかった)から瀧と三葉が再開しない世界線になった
  3. 単純にパラレルワールド

 

僕は再会の日だけ奇跡的に晴れたという説を押したいです。

その方がパラレルワールドで片づけるよりもロマンがあるじゃないですか。

 

ちなみに新海誠本人が執筆した小説では2024年に瀧が結婚したということが判明します。

でも奥さんの姿は書かれていないので相手が誰か気になりますね。三葉であってほしいものです。

 

これだけは言わせてもらおう。

彗星によって故郷が破壊されて移住してきた東京も沈んで三葉散々だな!!

 

総評

面白かったですよ。

映像が美しかったしRADWIMPSの挿入のタイミングは完璧だったし、つまらない面白いで言ったらそりゃ面白かったです。キャラクター一人一人に信念があり、感情移入できました。

中途半端って言いいましたけど別にあれはあれで新しい試みだと思いますし、『君の名は。』でハードルを上げすぎたというだけです。

ツッコみどころは多かったですけどね!

帆高が拳銃パクってさらに人に向けて発砲して警察から逃げ回ったり「結構犯罪すれすれじゃね?」とか思ったり、陽菜はお金のために風俗で働こうとしたり、ラブホで泊まることに対して平然としてるのが「こいつビッチじゃね?」とか思ったり。

 

でもなんだかんだで楽しめましたよ。新海誠の世界観に引き込む力は凄いと改めて認識させられました。

 

終盤でようやく「私たちは世界の形を決定的に変えてしまった」というキャッチコピーの意味が分かった時は鳥肌ものでした。

 

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まとめ

この映画のいろんな人の感想を見ていると面白いですよ。

  • 『君の名は。』が苦手な自分でも楽しめた
  • 『君の名は。』より好き
  • 90年代のエロゲみたい
  • 現代アート

僕は90年代のエロゲをやったことないので分かりませんが、方向性がまるで違う感想がたくさんあります。やっぱ結構『君の名は。』と比較対象にされていましたけど。これが新海誠の言っていた「多くの人の価値観が対立するような作品に仕上げた」ということならばそれは大成功ですよ。

 

次はどんな作品を作ってくれるのでしょうねえ♪

 

今から楽しみです。

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